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タイ東北部サコンナコーン県で藍染めを生業にしている家族がいます。

その家族の若い夫婦がWalk on the wildsideという名前で製作活動をしています。

私たちは一緒にものづくりをしたいと声をかけ、2017年にコラボレーション作品を発表しました。

そして今回もWalk on the wildsideのふたりから、きれいなベルトが届きました。

Walk on the wildsideはできる限り化学肥料を使わずに藍を育て、その葉を藍甕の中で発酵させる昔ながらの染め方を続けています。

藍の葉を刈り、いくつかの工程を経て、藍の葉を藍甕(あいがめ)にいれて発酵の工程にはいります。

藍の葉を藍甕で発酵させるとき、砂糖やタマリンドの果肉などを加えるのですが

毎日 藍甕の様子を見ながら、藍甕ひとつひとつに声をかけ、なにをどのくらい加えるのか決めるそうです。

そうして丁寧に育てられた藍はすくもと呼ばれます。

すくもを使って染め、家のそばに流れる小川でやさしく洗い流す。

それを何度か繰り返すことで、きれいな藍色に染まります。

染めるということは、糸や布の繊維に染料を結合し、定着させて落ちにくくするということ。

そのためにはバナナやココナツの木を燃やして灰にしたものや、果実酢、*EMを使います。

重金属を含む物質や苛性ソーダを使う方法もありますが色はより定着し、多くを同じ色に染めることもできるし色落ちも防げるかもしれません。

しかし、Walk on the Wildside は、できる限り環境に負荷をかけない天然の材料を選んでいます。

それにより、たくさんの糸や布を同じ色で染めることが難しくなっても

自然のままに、染める度に様々な色が表れる楽しみがあると言います。

*EMとは、Effective(有用な)Microorganisms(微生物たち)の英文の頭文字に由来しています。

その名の通り、特殊なひとつの菌ではなく、乳酸菌や酵母、光合成細菌など、どこにでもいる微生物で、人間にとっていい働きをしてくれる微生物の集まりです。 

(EM生活 HPより https://www.em-seikatsu.co.jp/

こうして愛情込めて染め上げたコットンを、腕時計のベルトに織り上げます。

今回は4つのデザインをご用意しました。

淡い藍色

藍の葉を発酵させずに、生葉を高温で煮出して出た藍色で染めた色です。

藍甕で育てたすくもに、紫鉱を混ぜてできた色です。

紫鉱とは臙脂虫の雌が樹枝にだしたヤニ状のかたまりのことです。

茶色

アカシアの葉を泥の中で発酵させ、それを使うと優しい茶色に染まります。

一本一本丁寧に織り上げて作るベルトは、やさしい肌触りが心地良いです。

Walk on the wildsideの丁寧な手仕事をぜひたくさんの方にご覧いただけたら嬉しいです。

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